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関節リウマチ患者の看護(症状・看護計画・注意点)について

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準看護師 ZERO
関節リウマチ患者の看護計画

関節リウマチの症状には、特徴的な関節病変を示す原因不明の全身性炎症疾患があり、膠原病の中で最も多いとされています。

素因を持った人に環境因子が加わり、免疫異常が引き起こされて発症すると考えられており、関節を包む関節滑膜に免疫担当細胞が浸潤し炎症性の因子を産生します。

それに伴い、血管や滑膜を増殖させ滑膜から軟骨を壊す因子が産生され骨を壊す破骨細胞も活性化されます。

今回は、関節リウマチの症状と看護計画、注意点について説明していきます。

1.関節リウマチの症状と気をつけるべき症状

関節リウマチの症状と気をつけるべき症状

関節リウマチは、次第に軟骨や骨が壊れてしまうため関節が変形し、機能障害に至ることがあります。

また、15歳以下の小児期に発症することを若年性関節リウマチと呼び、その他血管の炎症・皮膚の潰瘍・心筋梗塞や消化管潰瘍などの内臓病変を伴う場合は、関節リウマチと呼ばれます。

 

(1)関節リウマチの症状と発症の種類

関節リウマチの全身症状には、主に微熱・倦怠感・易疲労性・貧血・体重減少・リンパ節の腫脹・長期間に渡る多数の関節の炎症・関節可動域の異常・機能障害など様々なものがあります。

特に、関節炎を発症するとADLが制限され、QOLにも影響を与えます。

また、関節症状としては起床時の手指のこわばり・腫脹があり炎症が起こりやすい部位は、主に手関節・指の付け根・第2関節・足関節・膝などがあります。

膝に関節炎が起きた場合は、関節液が膝の裏に溜まり歩行困難や疼痛・腫脹・熱感の症状が見られます。

関節リウマチの発症には種類があり

  • あちこちの関節に起こる多発性
  • 左右対称に起こる対称性
  • あちこちの関節に移り変わる移動性

の3種類に分けられます。

進行すると変形や運動障害を引き起こして更に拘縮が見られます。

 

(2)看護師が気を付けるべき症状

関節リウマチの気をつけるべき症状は、突然の貧血症状で抗炎症薬の副作用によって潰瘍が出来やすく出血が続くことがあります。

また、高血圧・糖尿病の発症や悪化・骨密度の低下・抑うつ状態は、ステロイド薬の副作用に見られる症状で特に抑うつ状態は重度の副作用の症状なので注意が必要です。

さらに、免疫の低下は易感染症状に陥りやすく重症化すると命の危険もあるので咳が続いていたら適切な治療を早急に行う必要があります。

関節リウマチが進行すると、指などの小さな関節だけでなく、徐々に膝や股関節などにも変形が見られるようになり、代表的な手指の変形として尺側偏位・スワンネック変形・ボタンホール変形・オペラグラス手などがあります。

頸椎や腰椎にまで変形がみられると、神経が圧迫されて手足のしびれや麻痺が出ることがあるので気を付けましょう。

 

ポイント!

ポイント

血沈、CRP値の上昇、発熱や肺炎の値の上昇は、炎症が悪化していることを意味します。

 

2.関節リウマチの患者の看護計画と注意点

関節リウマチの患者の看護計画と注意点

関節リウマチ患者の治療方針には、4つの柱と言われているものがあります。

  • 十分な睡眠・体力保持・患者に十分な説明を行う基礎療法
  • 関節可動域の確保・拡大・筋力強化などのリハビリ療法
  • 原因に作用する抗リウマチ薬・症状に作用する非ステロイド炎症薬・副腎皮質ステロイド薬の使用
  • 人工関節置換術や滑膜切除術などの手術療法

これらを患者の症状に応じてベストな治療法を組み合わせていきます

 

(1)人工関節置換術を受ける前の患者の看護計画

看護目標 ●手術に対する不安を緩和できる。
●疼痛による身体的ストレスや不眠や食欲低下の症状を起こさない。
OP
(観察項目)
●手術に対して患者本人が受け入れられているかどうか。
●夜間の睡眠は十分であるか、疼痛の有無、どのくらいの痛みであるか。
●食事の量、全身状態の観察、血液データから、万全な体調であるか。
●上手く排泄が出来ているか、便秘を起こしていないか。
(疼痛による体動制限があるため)
TP
(ケア項目)
●患者の不安を軽減させる。
●手術の説明後も患者の不安や疑問事項に耳を傾ける。
●手術の予後、感染やリハビリなど社会的問題の相談相手になる。
●疼痛には内服でコントロールしつつ悪化を防ぐ。
(十分な睡眠がとれるようにするため)
●患者の意向を確認しながら食事、排泄、移動に対して介助を行う。
●室内の温度と湿度を適切に保つ。
●痛みへの影響を軽減しながら身体の保温に努める。
EP
(教育・指導項目)
●手術の必要性を患者本人、家族に説明し援助が必要な事を理解してもらう。
●出来る・出来ないことを患者と看護師で共有する。
●呼吸と喀痰喀出訓練、術前の筋力の増強、ROM訓練の指導をする。
(合併症を防ぐため)
●目的と必要性を説明して患者の協力を得られるようにする。

 

(2)人工関節置換術を受けた後の患者の看護計画

看護目標 ●手術後の創部の疼痛が軽減できる。
●感染が防止され、発熱、局所の熱感、発赤・腫脹が見られない。
●床上で可能な自動運動が出来、トラブルなく離床に進むことが出来る。
OP
(観察項目)
●痛みの部位、程度、性質や持続時間を確認し、表情や訴えを観察。
●包帯の交換時には創部の状態の確認。
(血液の浸出液の有無や、皮膚の色など)
●患肢に圧迫感は無いか不安定な支えではないか観察。
●発熱、疼痛の有無の確認。
●創部とドレーン挿入部の皮膚の状態の確認。
(発赤、腫脹、熱感など)
●全身状態を観察。
●感染兆候は薬物の副作用の可能性あるため注意。
●疼痛の有無と程度の確認。
●患肢以外の筋力維持が出来ているか確認。
●リハビリを行うことに意欲的であるか確認。
TP
(ケア項目)
●疼痛のコントロールを行い、効果が見られているかを観察。
●患肢への不要な圧迫感を除去、枕を用い負担にならないよう安定させる。
●無菌操作のよる患部の処置と皮膚の清潔保持を徹底する。
●抗生剤とステロイド剤を正しく投与する。
●疼痛と程度とリハビリの意欲を見ながら徐々に床上運動を進める。
●筋力維持を行い車いすへのトランス、可動を確認しつつ歩行器練習を行う。
●転倒、転落の事故を未然に防ぐ。
●リハビリ期へスムーズに移行できるよう援助する。
EP
(教育・指導項目)
●疼痛は我慢せずすぐに訴えるよう指導する。
●創部から出血が多い時は速やかに交換を申し出るよう指導する。
(身体的、精神的苦痛を軽減させるため)
●感染することの危険性、皮膚の清潔と全身の健康管理の重要性を説明する。
●創部とドレーン刺入部の触れないよう説明する。
●ステロイド剤使用に対する副作用の指導を行い、理解を得られるようにする。
●運動は無理をせず自分のペースをつかめるよう説明してする。
(手術後のため)

 

(3)人工関節置換術を受けリハビリ期の患者の看護計画

看護目標 ●疼痛や症状が進行することなく生活機能を保つことが出来る。
●患者自身に適したリハビリを行い、筋肉と関節の機能低下を防ぐことが出来る。
●感染に注意し、予防することが出来る。
●正しく内服コントロールし、前向きに疾患と向き合っていくことが出来る。
OP
(観察項目)
●疼痛の程度、内服は効果が見られているか観察。
●レントゲンの撮影や血液データからも悪化が見られないか観察。
●患者がどこまで自分のことが行えるかADLを確認。
●理学、運動、作業療法のうち患者に1番適しているか確認
(その際に現在の状態を観察)
●ADLの低下が見られていないか確認。
●リハビリの疲労、苦痛なことにより機能制限が見られていないか観察。
●発熱、倦怠感や呼吸障害がないか確認。
●食欲の低下、内服による副作用はないか観察。
TP
(ケア項目)
●疼痛の有無を見つつ患者の状態に沿った援助を行う。
(その際に出来る・出来ないことを理解する)
(動作を行っているときは見守る)
●リハビリしやすい環境を提供する。
(患部を保温し、動かしやすい状態を保つ)
●発熱時には指示による抗生剤、解熱剤の投与を行う。
●胸部のレントゲン撮影をして肺炎兆候がないか観察。
●病室適切な温度と湿度など環境を整え、患者の身体の清潔保持に努める。
EP
(教育・指導項目)
●無理のない範囲で身の回りのことを患者自身で継続出来るよう指導する。
●骨折しやすいため転倒・転落には十分注意することを指導する。
●使用している靴や杖の見直しとバランスのとれた食事療法を提供する。
●咳の持続、息苦しいときはすぐに訴えるよう指導する。
●疲れをためないよう休息をとるなどの指導を行う。
●マスク着用、手洗いうがいの実施をして感染防止の指導を行う。

 

(4)看護計画の注意点

手術前に患者は、精神的に不安定な状態になっているため、看護師は患者の心理状態に配慮しつつ正しい知識を提供する必要があります。

手術後は、易感染状態のため清潔動作に失敗が無い様徹底して行いましょう。

リハビリ期には、患者には自分なりの生活スタイルがあることを考慮し、援助や介助が押しつけにならないよう注意する必要があります。

看護師は、患者の意思を尊重しながらペースを乱さないよう援助しましょう。

 

3.まとめ

まとめ

参考文献は以下の通りです。

関節リウマチは、患者によって症状が様々で体が思うように動かず、さらに疼痛も伴います。

そのため、誰かの援助は不可欠であり身体的・精神的な苦痛とも向き合っていかなくてはなりません。

家族や医療従事者等の様々な意見を共有し、看護師は患者それぞれの症状を見極め、適切な知識を得ながら慎重に看護を行う必要があります。

関節リウマチの患者と接する看護師は、是非参考にしてみて下さい。

 

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カテゴリー:内科系の疾患




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執筆者:ZERO By「看護師疾患ジョブ」(公開日:

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